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2004.01.17

一つだけかもしれないが

 ↓でも書いた「世界で一つだけの花」。イラクでの戦闘がらみで反戦歌としても売れたという話なんですが、やはり「ナンバーワンでなくオンリーワンであればいいじゃないかー」という歌詞が聞く人の心をつかんだと、ヒットの理由はその辺だと思うのですが。(金子みすずの「みんな違ってみんないい」と同じような意味ですね)
 確かに人はみな違っていて、それぞれにかけがえのないものかもしれないけど、その。それぞれが同じくらい人間市場で価値があるかというと別の話なんですよね…。全員がバラやカサブランカと同じ価値は持てないわけで。名もないぺんぺん草で、省みられることなく踏まれて終わるかもしれないわけで。おそらくほとんどの人がそうなんです。その辺は了解済みの「唯一の私だからいいの」なんでしょうか。ちょっと気にかかる。
 ここ十年ばかり自分探しなるものが流行っていて、本物の価値あるワタシを見出すのにみなさん必死です。今の私は仮の私で、本当の輝く私がいつか見出される、らしいんです。学生さんがある日タレント、とか、普通の主婦がカリスマ主婦に、とか、本物の自分を見出すと、社会に広く認められる輝きを得られるらしいです。だけど、この世の全ての人が他者を圧倒する何らかの才能を持ってるなんてありえないわけで、多くの人がぺんぺん草というか、十人並みのどこにでもいる人々で終わるのではないでしょうか。
 なのに、最近は「平凡でふつー」で人の注目を浴びる何ものかを持ち得ない自分を自覚するのに耐えられない人が多いようにも思います。特別な自分でありたいと渇望してるっぽい感じです。いつまでも自分探しをやっちゃうのは、自分が人間市場で特出した価値を特たない、ありふれた存在だってことを直視したくないからかもしれないなーって気がします。
 それでもいいじゃん、と思えたら、だいぶ楽になるのに。これからの子どもには、十人並みでとりえがなくても、人生結構楽しいよ、ということを教えるほうがいいんじゃないかなあ。

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