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2005.01.07

今週の流刑地・ビッグツー!

 「こないださー、シンヤと飲みに行ったときにさー」「なになに?」「ちょっと飲み過ぎたかなー?って思ったから、『ワリカンでもいいよ』って言ったんだ。そしたらびっくり、一円単位まできっちり半額要求されたよ、信じらんない」「何、それ?シンヤってばきくぢくさー」
 といったやりとりが、今年の年末くらいに巷に浸透していたらどうしよう。考えすぎだ>自分。(当然ながら、男性名はてきとーですから。気を悪くされたシンヤさんはごめんなさい)
 こんにちわ。今日二回目の「今週の流刑地」です。昨年掲載分に続き、後半をどうぞ。もちろん、概ねの方はスルーしていただくが吉かと。

 由紀に正当な理由で振られたプライドだけは高いきくぢ。私が読めなかった元日分では、いきなり若い世代への恨み節をかましてるようです。(「にっけいしんぶん新聞」さん参照)
 どこまで狭量な男なんだ、きくぢよ。別れた女の思い出もえっちだけかよ。未練を感じるのも身体に対してだけかよ。人柄とか、過ごした時間とか、二人で見た風景とか、そういう情感に訴えるもんは何もないのかよ。そもそもソッチのご不満だって、あんたが独りよがりにテクニシャンを気取ってみせたから由紀ちゃんがシラけてしまったんじゃないの?つくづくと内面のない、つまらん男だな。
 ってーか、こんな精神的にもみみっちい男の心情吐露を正月から読まされる読者の身にもなって欲しい。読めなくて本当によかったよ。新年がいきなりビンボくさくなるところでした。
 さて、あまりに即物的なきくぢの情動をいかな渡辺センセもあんまりと思ったのか、冬香に会うために前日の夜から京都のホテル入りをしたきくぢに彼女を見失う夢を見せたりしてます。まるで思春期の恋のような初々しさでも表現した、つもりなのでしょうか。でも、新幹線内での小物ぶりを見た後では「厨房じゃあるまいし」と苦笑するしかありません。その厨房ぶりは冬香到着で頂点に。
 いやー、一月四日。かなりの数の会社が仕事始めであろう日。この日からえろシーン突入する渡辺センセはいっそサービス精神旺盛と褒め称えられるべきなのでしょう。家族に気兼ねなく会社で、通勤電車で、今後の展開を読み進められるサラリーマンの喜びを噛みしめた方が日本中にいかほどいたのか。(そんな日本はかなりいやんだ)
 もはや登場人物の内面描写には全く期待できないのが見えてきたし、たぶん読者の大半もきくぢや冬香がどういう人間かはどーでもいーと思ってるでしょうから、矢継ぎ早にえろシーンを提供していくのはたいへんニーズに叶っています。
 それにしたって、冬香に会うなりそっこーべたべた触りまくってぶちゅぶちゅ「接吻」して押し倒しにかかるきくぢはリアル中高生並みにがっついてますな。風情も何にもありゃしない。精神的な関わりは求めてないんだし、人妻云々とカッコつけて悩んでみせるの、もうやめたら?>きくぢ。どうせ気になるのは「気が向いたときに即会えない=デキない」「他の男のお古感・共有感がいや」くらいのもんでしょうが。全身下半身のきくぢには、それが大問題なんでしょうけども。
 別れるために出てきた脇キャラとの無意味で予定調和な別れのシーンを耐え、曲がりなりにもえろシーンを楽しめる男性諸氏はいいなあと思います。女はなあ。IT業界にお勤めなのにどうやって夜のバイトをする時間をひねり出しているのか理解に苦しむ由紀との緩みきった別れ話もアレでしたが、自己陶酔気味の半端なS熟年がヒヒじじい化していくのをどう読んだらいいんだか。エラソ口を叩きまくりのきくぢは主導権握りたがりで自分のことしか考えてないから、由紀ちゃんは冷めたままだったんだろうなあ、とか、冷静に観察でもしてるしか。
 渡辺センセによると、どうもきくぢは性的には成熟した「頂点に登りつめた」経験の持ち主らしいんですが、何かっちゅーと「焦ってはいけない」と自制し、のわりにすぐ我慢が利かなくなり、全然その方面のエキスパートとは思えんのですが。途中どこそこで覚えた技とウンチクを披露しもったいつけた表現をするけど、やってることは別にどうってことなさげ。冬香に対しても自分の趣味嗜好を満足させてるだけで、相手の状態にはホントのところは興味がないみたい。自分の自尊心と性欲重視、相手にもいい思いをさせてやりたいという無償の愛(笑)が感じられません。何しても「あ」行大サービスの冬香だから、きくぢは「どうよ、俺ってイケてるじゃん」と増長しまくれてさぞやええ気持ちでしょう。
 実際のところ、どうなんでしょう?きくぢって頂点極めた人に見えますか?>男性の皆さん。きくぢは心底女性を燃え(笑)させるテクニックがあるように見えますか?>女性の皆さん。わたしゃーコッチ方面は疎くてよくわかんないですが、内面語りを読んでる限りでは自分本位の煩悩垂れ流し男にしか見えません。
 これから後何回、このきくぢ独りよがりオンステージが続くんだろう。挿絵の方もたいへんです。1/6づけはきくぢに「にひひ」とまっぱにされた冬香が「あーれー」と身体を折ってヒヒ爺の目を逃れる絵ですが、これが「お代官様、どうぞお許しー」と平伏してるようにしか見えない。1/7づけはついに冬香のまっぱそのものですが、かなり投げやりな雰囲気です。力入れて徹底してえろえろなのを描かれても、裏面のやり場に困りますけど。なるべく目先を変えようとご苦労されてるようですが、それにしたって本編がこんな進行ですから。「なんで引き受けちゃったのかしら」とゲラが届くたびに頭を抱えておられるのではないでしょうか。

 とか思ってたんだけど、意外ときくぢが許容範囲、どころか共感できてしまうような男性も世の中にはいるのねえ、とちょっとため息ついたblogあり。「Yahoo!」で「愛の流刑地」検索をかけると1ページ目くらいに出ちゃうとこですが。
 ってーか、たった一日言及しただけで1ページ目に検索結果が出てますよ!>Troikaさん。

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Comments

何というか、ちゃんと読んでいますねえ、きいろさん。
私は、「今度は、歴史小説か?」(平家物語みたいなのを)期待して、タイトルを見て、一瞬でパスしました。
どうも、不倫、というもの以上に、恋愛ものはだめらしい・・・
理想のカップルは、ファイブスターストーリーの「騎士とファティマ」。従順そうで、都合のいい女のように見えるファティマの、「力のないものに従うことはありません」というところが良いなあっておもってしまうところが病気かも・・・
私も、そういう選び方をしたいなあ・・・

Posted by: 正木久子 | 2005.01.07 at 10:05 PM

おやまあ……
巷でよく言われているように、Blog って検索にかかりやすいってことでしょうかねえ。
しかし、エビ冬香の挿し絵があったとは。
画家の人は大変だわ。

で、すみません、キクヂ擁護派の Blog がどれか、結局わからなかったんですけど。
ちょっと気になっています。

Posted by: Troika | 2005.01.10 at 10:28 PM

>正木さん
 「ちゃんと」読む気は全くなく、そもそも「ちゃんと」読むほどの内容があるんだかはなはだ疑問ですが、やるなら腰据えないとむなしさが増す気がして>「愛の流刑地」。おかげで毎日心に寒風が吹いております。
 私も恋愛小説は得手ではありませんが、「愛ルケ」は単なるえろ小説なんでなんとかなってます。
 「ファイブスター」ってまともに読んだことはなかったんですが、ファティマってちゃんとマスターを選別してるんですね。一、二話程度をちゃらっとしか読んだことがなかったんで、おっしゃるとおり、「都合のいい女」みたいでやだなーと思ってました。
 甲斐性のある男だから尽くしていると。<下世話な表現。
 「そういう選び方をしたい」って、それでは角の立つ方がいるのでは(^_^;)。

>Troikaさん
 その後、ロボットがデータを収拾し直したらしく、2ページ目になってました(笑)。
 エビの挿し絵は、最初何のシーンがわかりませんでしたよ。
 今回は延々一週間もナニでアレなシーンが続くもんだから、挿し絵の方も二人の体位を暗喩するチョキの手とかオーケストラの指揮者とか、直裁でない題材に逃げようと四苦八苦されております。

 擁護というか、なblogについては、改めてご連絡ということで。

Posted by: きいろ | 2005.01.13 at 01:20 AM

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