« ターゲットはあってるが | Main | なぞのばあちゃんの群れ »

2005.04.06

「ロング・エンゲージメント」、見ました

 遠い。定時退社日とはいえ、仕事の後にキャナルまで行くのは遠い。
 と二の足を踏み続けていましたが、来週終映と聞きまして、思い切って出かけていきました。途中、ここ数日の暖かさで一気に満開に近くなった桜が見られてよかったな、と思うことにしよう。週末は天候が不安定だと言うし、見頃は短そうだ。

 で、「ロングエンゲージメント」ですが。あれだけチャンスがありながら一度も全うに「アメリ」を見てない私は、素直にジャン=ピエール・ジュネの映画として見に行きました。正解。これ、「『アメリ』の監督さんと女優さんの映画だから!」という理由のみで見た人にはめっちゃツラかったと思います。
 だって冒頭、いきなり第一次大戦の前線、雨がしょぼしょぼ降る塹壕、ぼろぼろに疲れ切った兵士の皆さんの間を、軍法会議だかで死刑が決まった五人の男が引き立てられて行く、ってな絵が延々続きますから。しかも五人の略歴が聞き慣れないフランス人の名前満載で語られていきます。のっけから情報量、多すぎ!
 この後、ヒロインマチルドが婚約者マネクの戦死の報を聞き、それを信じられずに婚約者の行方を捜していくわけですが。画面はとにかくきれい、風景の作り込みこまけー、マチルドの住む田舎の家は田舎っぽいかわいさに満ち、衣装もおしゃれ。だけど、いったん画面が戦場の実情を語るものになると、その汚れっぷり疲れっぷりがリアルで、イタタ感がいや増してしまいます。銃撃戦で死体の山、ミサイル直撃で飛び散る肉体はラブロマンス目当ての娘さんにはかなりつらい画面ではないかと。ジュネの映画をたくさん見たわけではないけど、この人、画面作りはファンタジックなのに肉体の生々しさって言うんでしょうか、食べたり飲んだり傷ついたりセックスしたりっていうシーンが異様に肉感的で、そりゃーR15にもなろうかとって感じです。
 オチについては、物語の最初に完璧なアンハッピーエンドにはならないだろう、という雰囲気があったので、まあ安心して見ていられました。もちろん、完璧なハッピーエンドでもないけど、ちゃんと希望を持たせるフックが仕掛けてあるから上向きな気分で劇場を出られました。
 完結した世界観を感じさせる執念の画面、ちょこちょこ出てくるマニアックなギミック、どんどこ場面転換しながら進んでいく謎解き、と、仕事帰りにほわーんと見るには全然向かない映画です(笑)。でも、あの雰囲気を楽しむならやっぱ大画面よね。

 しかし、こう終業後にキャナルに行くのがタルいとなると、「エターナル・サンシャイン」は見送りかなあ。

|

« ターゲットはあってるが | Main | なぞのばあちゃんの群れ »

「映画・テレビ」カテゴリの記事

Comments

Post a comment



(Not displayed with comment.)




TrackBack

TrackBack URL for this entry:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/7367/3601357

Listed below are links to weblogs that reference 「ロング・エンゲージメント」、見ました:

« ターゲットはあってるが | Main | なぞのばあちゃんの群れ »