« 笑える事態 | Main | 結婚は打算? »

2005.07.09

おっさんに伝染する認知症

 一応長らく「愛ルケ」ヲチしているので、AERAの今週号も立ち読みしてきました。(すいませんが、あのくらいの厚みでは買えません)
 例によってマッチポンプといいましょうか、日経も扱いに困ってるらしい、苦情もかなり寄せられてるらしい、内容的にもいかがなものか?というマイナスの話を匿名での日経関係者からのリークとかいう形で紹介。後半は、でもああいう女がいたらなー、こういう状況が自分にも起こればなーとドリームに浸るおっさんのマンセー意見、女性がちゃんと扱われていてファンですという37才女社長(この人実在するんですか?37才でこの認識って、よっぽど不幸な体験でもあったとしか⋯)のお話でバランス取ってシメ。
 最後に渡辺淳一お爺ちゃんが誤認識による演説を垂れ流します。
 冬香が敬語を使うのがおかしいと言うが、あれを敬語と感じる今の日本語が乱れている。→キャラのセリフだけじゃなく、本編の日本語がすでにかなりおかしいです。敬語だからじゃなく、「のです…」「すごおい」「あなたのせいよ」が混在する会話センスがヘンなのです。
 ヒロインは周囲の男尊女卑に悩む古いタイプの女性。こういう女性は地方にいる。→古い感覚の女にしては、子ども置き去りで不倫三昧、実母に雑用押しつけて不倫旅行に出かける奔放さ。子ども3人いて週三日家を空けたら、しつけの行き届いた人には耐えられない家庭経営状態になりますがな。こんなへんてこな女が「いる」と断定された地方に住んでる自分が悲しい。
 艶っぽい話が新聞に載って批判が来るのは、まだ文章に力がある証拠。→今どき多少のエロ描写をうんぬん言う読者は少ないのでして、批判されてるのはエロとしても低レベルな作文の出来なのです。
 他にもいろいろあったけど、この辺で。
 実際、これが会社や学校がお金出して施設内に置いてるような新聞に載ってるのが問題なわけで。週刊新潮にでも連載してたら、これほどウザがられずに済んだでしょう。男性用冬ソナには、内容に見合う連載媒体を選んでいただきたかった。

 同じ号のAERAに、レディースコミックで過激なシーン含むのマンガを執筆してる渡辺やよいさんのインタビューが載ってました。こちらの方がずっと作者の内面とプロ意識を伝える内容で、読み応えがありました。

 で。

 本編は「いくわよう」などの迷ゼリフ満載のがつがつえっちを主人公がボイスレコーダーで録音してみたり、「殺してえ」のご要望に首締めプレイを始めてみたり、前夜に作ったお誕生日ケーキを半日の観光の後ヒロインがお持ち帰りしたり(五月下旬にそんなことしたら確実に傷む)、不倫旅行だってのにヒロインが地元の駅でお別れしたりという、緊迫感も衛生観念もない箱根の旅編を終えまして、伸縮自在の主人公宅でじめじめした梅雨にふさわしい週三回の逢瀬編に突入しています。
 上でも小学生下は幼稚園児の子ども3人を置いて、平日の他に土日のどちらかにも主人公宅を訪れるようになったヒロイン。子どもには「お利巧さんにしててね」と言い含めるそうですが、あんたがお利口になれよ。そして週に三日も会いながら、あいかわらずやることはえっちのみ。食事もしなきゃまともな話もしない。外で風情のある時間を過ごすこともない。サカりのついた中坊状態ですが、そもそも五十代半ばでこんな頻度で対戦可能なんでしょうか?
 会う時間が増えたからと交わされる「会話」がまた。「優しいわ」「あなたが私を作ったの」「あなたって凄い人だわ」。…これってプロ女性のピロートークですよね?こんなヨイショだらけの実のない「会話」を真に受けるとは、主人公の若き日の武勇伝もたいしたことないのでしょう。
 ってゆーか、女性の愛ルケヲチ者の間では、男女のまともな会話が書けないナベ爺は素人童貞という説が定着しつつあります。
 男ヨイショ以外に出てくる話題はヒロインの夫批判。ナベ先生、必死で冬夫を自分本位のえっちで妻を蹂躙するテクなし男、男尊女卑感覚で妻を縛る古い男に仕立てようとしてますが、子どもを置いて誕生日に外泊する妻を放任してる時点ですでに論理破綻。これじゃあヒロインが「もう、帰りたくないわ」と言い出しても、もともと夫に情はないと言うし、子どもはセックス避け用に産んで愛もないみたいだし、とっとと家出りゃいいじゃん、ってなもんで。このヒロイン、ダンナを極悪人のように言うくせにその給料で家賃を払った家に住み、食事をし、衣服を得てるわけで、厚かましいにもほどがある。自分では何もしないくせに人生の全てを人のせいにして、しょぼい爺とえっちに興じるしか能のない女なんて、小説のキャラクタとして今どきサイテーに魅力ないですわ。
 もっとも、主人公もヨメから切り出される形でようやく離婚したものの、かといってヒロインを受け入れる決心もできないヘタれ野郎ですから、お似合いバカップルではあります。
 こういうキャラクタのバカさ加減が普段小説を読まないおっさんたちにはちょうどいいってことなのでしょうか。緊迫感も葛藤もない、目先も変わらない平板な展開でもヌルいエロさえあればいいって事なのでしょうか。そんなに脳みそ使わない夢ばっか見て、ナベ爺の認知症までうつらなきゃいいですが。
 ⋯せめて「こんなん、あり得ないわなー」と夢と現実を切り離せる真当な感覚は持ちあわせててくださいませ。世間にセクハラが増えるのだけは勘弁(涙)。

|

« 笑える事態 | Main | 結婚は打算? »

「書籍・雑誌」カテゴリの記事

Comments

Post a comment



(Not displayed with comment.)




TrackBack

TrackBack URL for this entry:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/7367/4926038

Listed below are links to weblogs that reference おっさんに伝染する認知症:

« 笑える事態 | Main | 結婚は打算? »