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2005.07.16

基本の「キ」

 OPだけ見てってのもなんなので、TV版「電車男」第二話を見てみました。一話の冒頭でここまで電車くんをなさけないキャラにしてしまって、どうやってエルメスに惚れさせるのだろうと心配しておりましたが、デートが決まってアウェーの渋谷に行く決心をするあたりから顔つきがかなりしっかりしてきたし、この調子で少しずつ成長する様を作っていければドラマとしてなんとか説得力も出そうな感じ。
 むしろ心配なのはエルメスだわなー。いっそ電車視点でエルメスの内面や私生活を限りなく書かなければ、多少あり得ないキャラになってても惚れた相手に下駄履かせてしまう心理としてスルーできるものを、絞れるだけ絞りきったネタを生かすためにエルメスサイドに軸足を置く、なんてやっちゃったもんだから、かなりきびしいことに。その上、正直伊藤美咲の演技力がつらいなあとも思った。ビジュアルは確かによいのだけど、基本的に電話かメールでのやりとりで気持ちを深めあうしかない序盤では、演技が弱いと説得力が出ない。電車があやまりまくりの電話を受けて、エルメス子さんが「いえいえ」を繰り返すシーンがあるのだけど、この「いえいえ」にバリエと深みがないのですよ、棒読みちっくで⋯。
 今後それなりの心の傷があるとはいえ、もこみちがいながら電車に気持ちが動くというけっこうややこしい立場をやりこなすことができるのだろうか。うまく作れば若年版「101回目のプロポーズ」になりそうなんだが。

 それにしても、冴えない男もしくは女が高嶺の花の異性と、周囲の協力を得てうまくいく、という話は、少年・少女マンガを問わず基本の「キ」みたいなフォーマットなんだけど、冴えない男が主役のときは「ここまでひどくしなくても」というくらいダメ描写があっても笑いになるものを、女が主役だとなんとも痛々しくなっちゃうのはなぜなんだろう。少女マンガの冴えない子ちゃんは、せいぜい地味でメガネで引っ詰め三つ編みで引っ込み思案でちょっとドジ、だけど裁縫とか料理とかがさりげにうまくて気配りできる子だったりする。(そして、手入れをすると意外とかわいくなる)ギャグマンガでないかぎり、仕事ができず上司にも同僚にもさげすまれまくり、家庭でもあきらめられてたりつまはじきにされてたりで段取り悪くて貧乏くじ引きまくり、みたいな徹底した悲惨な状況には置かれない。心理的にフォローできる範囲内というか。
 最近はいじめテーママンガとかできっつい描写のがあるみたいだけど、ジャンルラブコメじゃないもんなー。
 悲惨な女の子が笑いにならない、というのは何かしらわけがあるのだろうか。

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