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2005.10.25

ファンタジーは一つじゃない

 今日のアニメ夜話は「少女革命ウテナ アドレッセンス黙示録」。当時性別を問わず少女マンガ好きに強く指示された、ちょっとくせのある深読みされまくりのこのアニメに、残念ながら私はついていけなかった…。
 だって、華麗な少女マンガ、苦手なんだもんよ。
 評価高いし、見る価値のある作品だとは思ったけど、個人的興味がイマイチわかなくて。惜しいことをしたのかもしれん。
 なので、アニメ夜話の全編解説!みたいな内容についてどうこう言う資格も何もないんだけど。脚本を書いた榎戸さんの話で、ごくあたりまえな指摘に「そうか!」と衝撃を受けた。
 話された内容を細かく憶えてるわけじゃないから以下は私の解釈による要約。「日本の少女マンガに代表される恋愛物語は、日本の一夫一婦制を基本とする恋愛観の上に成立しているから、例えば一夫多妻などの結婚文化、日本とは異なる恋愛の土壌を持つ人たちには全く理解も共感もできないだろう。『何だ、これ?』と不思議に感じる、それも一つの価値観の転換、精神的革命のような衝撃なのではないか?」
 そうだ、そうなんだ。唯一の誰かと巡り会って、結婚して、子供をもうけて「いつまでもしあわせにくらしました」という恋愛モデルは現代日本でこそ多数の支持を(特に女性)受けているけど、世界とか歴史という観点から見ればそれは極めてピンポイントな趣味嗜好でしかないわけで。日本内部で言っても、例えば過去日本で美人と称された引目かぎ鼻の女性というモデルが廃れたように、いずれはこのモデルもうらやましくもなんともない「はあ?」なしろものになるんだろう。
 今現在の日本人がぼんやりと抱いているであろう「恋愛」や男女の「愛情」という概念は万国共通ってわけじゃない。映画や小説という形の娯楽が共有できているから誤解してしまうけど、実際にかの人と恋愛してみれば欧米とだってかなり違ってるはず。

 ウテナ的には、だから現代的恋愛観から導き出される「女性」の有り様に縛られることはないんじゃないの?という問題定義になっていくのかな、と解釈するんだけど。<見てないくせに。そんなもんは普遍ではないんだし。それが王子様になりたい女にとっての「世界を革命する」ってことなのかなあ。
 ウテナには思い入れできなかったけど、私も自分自身が王子様になりたい少女でした。王子なんか待ってられるかっちゅー。しあわせになりたかったら自分でなればよろしい。そのための「世界を革命する」力は欲しかった。

 しかし、「チョイ悪オヤジ」とか「モテ」とかいうキーワードをやたらと見るただいま現在の日本は、期間限定・地域限定にすぎない恋愛モデルが幅をきかせてるなあと思う。あと、そこに乗っていく生き方、というか。女性雑誌を読むと「モテ」を目指すように脅迫されてるような気持ちになるものがあるよ...。
 恋愛、そんなに大事ですか。至上の価値を持ちますか。他にしあわせのモデルはたくさんあるはずなのに。カレもダンナも子どももなくても、十分しあわせになれるはずなのに。
 世界はいまだ革命から遠い。

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Comments

夜話は途中で挫折してしまいました。

脚本を書いた榎戸さんの話でのやっぱ男が描いたシナリオだったんだと斜に構えてしまいました。
教師・大人を排除したという設定や薔薇の花嫁アンシー?
の描き方も男の願望の産物かなと思います。

主人公のウテナさえ実は構成する世界を支配するのはお釈迦さんの手のひらで奮闘する孫悟空みたいな感じです。

ハッタリの効いた映像で幻惑された世界を書いてみたかったりしたんかな?
TVシリーズたまに録画の為に見たけどね。

あの世界って現世と霊界の中間の幽界かなんかかなと・・・
どちらもエンドまで見ていないので評価する資格が無いんでしょうが前夜の「ほしのこえ」と対に考えると男が考える理想があるかもしれない。

「愛ルケ」の場合その辺のロマンも無く垂れ流すから顰蹙を買うだけなんだと思う。

薔薇の花嫁アンシーとその兄の関係ってナベジイに書かしたら悲惨な文章になるでしょうね。
あの映像美に隠されてかなりヤバイすよね。
勿論ドンデン返しがあったら申し訳ありませんが。

Posted by: まりパパ | 2005.10.26 at 10:13 PM

すいません。
まりパパさんの書き込みにどうにも絡めないので、RESは遠慮させてくださいませ。

Posted by: きいろ | 2005.10.27 at 12:51 AM

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