ネタ切れひどいのね
最近は手当たり次第に各国の小説やらマンガやら既存映画やらの映像化権を買いまくっているアメリカ映画業界。去年くらいから興業収益が下がりっぱなしみたいなうわさを聞いてるから、少しでも当たりそうなネタを世界中からかき集めて実現の可能性はさておきとりあえず押さえておくんでしょうねえ。
そんなわけで、今度は石ノ森マンガに白羽の矢が立ったようです。題材未定だけどヒーロー物が候補とか。アメコミ系映画の手法でいくなら、やっぱ「仮面ライダー」あたりが無難なのかな。日本での興業収益を相当アテにしてるはずだから、原作の選択は重要な問題でしょう。
でもなー。リチャード・ギア版「Shall we dance?」もざくっと見ましたが、よく作ってはあるけどやっぱアメリカナイズされてるとこが食い足りなく感じてしまうのです。アメリカナイズしたいからリメークしたわけで、そこをどうこう言うことには全く意味ないんですが。タキシードにバラ一輪持ってエスカレーターを上ってくるリチャード・ギア。アメリカの奥様方はここでほぅっとため息をつくところでしょうが、日本人的にはローン支払い中の郊外の建て売り住宅の庭でぎこちなく妻とステップを踏む主人公の方にしみじみとした味わいを感じるわけで。
石森のウェット感ってアメリカに持って行くとどうなるんだろう。少年期から青年期のセンチメンタリズムみたいなものがヒーローものの背後にあるのが石森ならではの味わいって気がするんだけど。そんなものはどうでもよくて単にネタとして活用するだけなのかもしれないが、もし日本市場でも稼ぎたいならその辺大事。去年の「サンダーバード」がオールドファンの総スカンを食らって大コケした過去を忘れてはいかんです。
« ある意味シュール | Main | はかなかったな… »
「映画・テレビ」カテゴリの記事
- 男なら見ろ(2009.12.27)
- 「源氏物語」には向かない私(2009.11.19)
- 「空気人形」を見ました(2009.11.04)
- こんな続編(?)が見たかったわけじゃ…(2009.02.21)
- なぜ宮迫(2009.02.16)
The comments to this entry are closed.
Comments
ハリウッドって言っても広いらしいからね。
元祖戦隊物「5レンジャー」なんかかも知れない。
あっちでも戦隊物を俳優だけ現地調達してHitしたらしいのが理由です。
ビジュアル的には「奇怪だー」なんかホラー系で選ばれたりして・・・
日本やヨーロッパじゃ有名な「雷鳥」ですがUSAでは一部のCATVでしか流れなかったらしいです。
だから原体験の無いライカー副長が作ってもリキが入らなかったでしょうね。
因みに日本の漫画家で有名なのは「がいばー」の方だそうです。
主演は例のBtFの方。
日本でもHitしなかった・・・
万が一「ゼロナイ」が選ばれたらメンバー大幅CUT。
ジェロちゃんは確実にあぼーんでしょ。
9と3のベタベタのラブストーリーになっていたりして・・・
しっかり絡んでくれれば大歓迎だったりして。
Posted by: まりパパ | 2005.11.18 11:58 PM
どの層に向けた商品を作りたいかで元ネタの決め方は決まってくるはずです。
パワーレンジャーはアメリカで当たった実績はありますが、キッズ市場向きの印象がありますから大人向きの作品にしたいならイメージを引きずることを嫌がるでしょう。
アメリカでそれなりに稼ぎたいのか、日本市場をメインに考えるかでも変わってきますし。
「サンダーバード」は知名度の低いアメリカ向きに「スパイキッズ」みたいな作りにした時点で、日本で当てるのはまず無理な作品になっていたわけで、そこを考慮した販売戦略にしなかった日本の配給元もマズかったと言えます。吹き替え版声優にV6を起用したのも、ターゲットをどこと考えているのかさっぱりわからないやり方でした。
俳優さんでもイギリス出身のペネロープとパーカー役の二人は原作をよく知っていて、リスペクトする意欲があったそうなんですけど>実写版。
「ガイバー」はなぜあちらであんなに人気あるのか、日本での原作の知名度を考えるとわかりません。再映画化もされてるみたいですが。
いずれにしても、メインキャストがたくさんいてそれなりにお金がかかるものはリスクが大きいから避けるのではないでしょうか。一つ当たれば次がありますが、初手からコケたらいいビジネスチャンスをみすみす潰すことになります。
Posted by: きいろ | 2005.11.20 11:40 PM