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2006.02.01

「ドグマ・マ=グロ」、読了

Amazon.co.jp:ドグマ・マ=グロ新潮文庫: 本
 泣かない。感動しない。
 だからつまんないかというとそうでもなく。というか、読書はすべからく泣けたり感動できたりしないといかんのか?とも思うわけで。「ドグマ・マ=グロ」はエンタメなので、それもきっとBの線狙いなので、だーっと読めておもしろければそれでいいんじゃないかと。カバーのあらすじに「泣けるホラー」がどうの、感動がどうの、と書いてあるので、それはこの話に求めるものじゃないなと思いまして、最初にお断りしてみました。この前に出てる梶尾さんの新潮文庫が「黄泉がえり」なんで、あの路線を期待されると全然違う方向の話でガッカリする人もいたのでは。
 町外れに立つ軍用病院の施設が残る病院。そこで初めて夜勤をすることになった新米看護婦が遭遇したのは血も凍る怪異。よりもひどい、どこかネジの外れたヘンな人たち。まともな人はいったい誰なの?婦長さん?警備員さん?院長さんは、…だめだ、どう考えてもマッドサイエンティスト。
 ああ、なんで私はこんなへんてこな病院に勤めちゃったのかしら。私に朝は来るのかしら。
 というような話だと思っていただければ。<ほんとか?
 タイトルからして「ドグラ・マグラ」にインスパイアされたのがモロ分かりなわけですが、イメージするところの「ドグラ・マグラ」(未読なもので。すみません)に比べると全然すっきり、ふつーの小説だと思います。やはり根がSF者だと、もやっとどろっと不可解なまま放置って話の作り方はできないんだなあ。ただ、そこに霊が出てきたりイタコな人が出てきたりで、世界観がオカルトとSFにまたがってるのに居心地の悪さを感じる人もいそう。
 グロというほどではないけどスプラッタシーンが多く、人も(この人は死ななくてもいいんじゃあ…って人まで)かなり死ぬので、これも読み手を選ぶところ。でも、むしろさらっとした印象なんで、感覚が合う人にはがーっと読んで、おもしろかったーで、後に何も残らず、というたいへん正しいエンタメ小説として機能すると思います。
 高野千晶は笑うべきキャラなのか…。私的には小泉漱彦くんがけなげだったから許す。<そんな評価、どうよ?

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Comments

ご無沙汰しております。

福岡住んでてドグラマグラ未読はいかんでしょうっ
いや、特に福岡だからどうと言う描写はなかったと思いますが。大体人に薦めるような本ではなかったかとも(^_^;

黄泉がえりが梶尾さんと言うことも知りませんでした・・・。最近本読んでないなあ。映画も観てないけど。

Posted by: かば | 2006.02.03 at 01:42 AM

こちらこそ、どもです。
昔の小説はリズムや文体が合ったり合わなかったりの振り幅が大きいので、なかなか手が出ないのです。小栗虫太郎の「人外魔境」、読んじゃ投げ読んじゃ投げしてますし。

梶尾さんは小説専業になったんで、ここのところ出版ペースが上がっているのです。とりあえず「クロノス・ジョウンターの伝説」、読んでみませんか?正調カジオ節でいいですよ。

Posted by: きいろ | 2006.02.06 at 02:14 AM

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