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2006.05.29

「日本沈没」、見ました

Amazon.co.jp: 日本沈没 上 小学館文庫 こ 11-1: 本: 小松 左京
 うっふん、藤岡弘主演版じゃありませんわ。樋口監督の本編第二弾でもある新版「日本沈没」プレミアム試写会のチケットを手に入れましたの。子どものころから小松イストだったわたくしですから、そりゃー早く見たいって思っても当然ではありませぬか。ダメもとで申し込んだ試写会の当選ハガキを手に小躍りしても許されよう。
 六時半開演に間に合わなくちゃと大枚はたいてタクシーに乗ったら、なんか異様にのんきな運転手さんで。なんで電気ホールに行くのにその道っ?リミットがあることを告げたら少し気合い入れてはくれたけど時すでに遅し。天神の渋滞に突っ込んでくれちゃって(怒)、私は時計をにらみつけてどーすんだ、どーすんだ、とどきどきしっぱなしでした。実情はどうあれ、都市部のタクシーの運転手には道路事情のプロを求めているのでして、車乗らない人にすら「この時間帯にこの道は通らんやろ!」みたいなことをされちゃ困ります。さいわい5分ちょい前にはなんとか会場に着いたものの、間に合わなかったらまぢ切れしていたかも…。

 普通の試写会のつもりでいたら、なんと全国五ケ所?一斉だそうで、メイン会場の東京武道館の中継映像が入ったりします。メインキャストのあいさつやらテーマ曲の生歌披露やら、ある意味おいしいのかもしれないけど。どんどん上映開始が後になって、本編が2時間15分って私いつごろ帰れるの?ハガキで入場できるのは一枚で一人のはずなのに、私の隣はどうも夫婦の年配男女。草なぎっちが舞台挨拶で「あのー」「あのー」を連発するたびに「あのーが多すぎる」とつぶやくおばさんも「あのーが多すぎる」が多すぎます。「ぷっすま」を見るかぎり、草なぎっちはああいう人なんです。そっとしておいてください。
 うわあ、会場(東京の)に小松先生が来てはる。…年とらはったなあ。健康の方、だいじょうぶなんやろか。
 とやきもきしている間に本編スタート。
 ネタバレしてもよかですか?

 ぶっちゃけ、これは小松左京の「日本沈没」ではない。日本民族の脱出プロジェクトは描かれないし、日本民族の固有性、メンタリティは四季に彩られた豊かな風土にこそ由来するのではないか?という小松の訴えもない。田所博士は日本に恋をする男でもない。だからSFファンが納得する「日本沈没」かどうかはわからない。
 でも、まあ、今現在エンタメ映画として劇場で封切る作品としては、こういう脚色はありなんじゃないかと。男どものこゆい現場ドラマみたいな切り口よりは幅広いお客さんに受け入れやすい仕上がりになってるんじゃないかと。
 個人的には「許す、この脚色は許容範囲とする」と思いました。<えらそう。
 どのみち、発表から30年以上が経った今、あの原作をそのままやるわけにはいかんのは小松イストにだってわかっておりまする。「何もせんほうがええ」を残してくれただけでも十分でござりまする。
 樋口監督作としては、「ローレライ」より数段まっとーな映画になっているではないかと(笑)。オチの変更に関しても、原作とは別の説得力はあると思うし。ケルマディックは出ませんが、わだつみ2000としてあのわだつみがさりげに登場、あと、いろんな方がカメオ出演しているので、画面の端っこまで要注意。濃い方々にはそれなりにあちこちに見どころはあるので、気乗りのしない方は映画の日などにご覧になってはいかがでしょうか。
 一言で言うと「ディープ・インパクト」。大地真央がモーガン・フリーマンね。

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Comments

柴咲コウがハイパーレスキューだかなんだかって段階で、現実のレスキューがどんだけ筋肉お化けか知ってしまってる以上は「ああ〜お子様ランチでござるね」としか思えないので、まあ映画としては期待していません・・・。

樋口さんは特技監督に戻ってよ、もう・・・と思う今日この頃。「戦国自衛隊1549」とセットで、福井敏晴という作家を「まともに通して読んだことがないけど今後一生読む必要のない作家」という私の心の中のフォルダに、石原慎太郎や渡辺淳一と並べて収納させてくれた怪作「ローレライ」で、技能はあるけど映画作家としての芯のなさを思い知らせてくれたので、もう何が来ても驚きゃしません。

ヒットはするけど映画史には残らない映画、をあと5本ぐらいは作って、背広着たお偉方に重宝がられるドル箱プログラムピクチャー監督になればいいのです。

何だか久しぶりに旧作が見たくなりました。といってもビデオとLDとDVDを持ってるんですが(笑)

Posted by: まんりき | 2006.05.30 at 08:44 PM

お久しぶりでございます。
いまどきエンタメ映画でしたかやっぱり。そうするしかないわなあ。まあ平成ゴジラを結構楽しく見ることが出来る自分ですから大丈夫かな?(^^;
ここは譲れん、というところを樋口さんがひとつでも押し通すことが出来ているならそれで良いかとも思うんですけどどうだったんだろ。

永らく映画館に足を運ばなくなってしまってるんですがこれは話の種に行くかと思っていたんですよね。でもきいろさんの感想で大体見たような気になってきました(笑
大体予想の範囲で収まっているみたいですね。
特撮、と言うかCGとかは違和感なく見れました?

大作映画でぶっ飛んだ内容と言うのも見難いとは思いますが出来るんであればやって欲しかったなあ。編集のみでそう言うのをでっち上げられるとも思えませんが偏った編集版を作れるものならそっちを見てみたいかも。
音楽を佐藤勝にするだけで案外オッケイだったりしません?無理か(^^;

Posted by: kaba | 2006.06.03 at 03:26 AM

 まず最初にお断りしないといけないのは(^_^;)、私は
「ディープ・インパクト」って映画、好きですよ
ってことです。
 あの当時、人類とか地球が未曾有の危機に陥る映画がけっこう封切られましたが、その中で一番好きだったと言えます。ベタと言われるかもしれませんが、作品の叙情的な部分にレトロSFっぽい雰囲気があって素直に見られる映画でした。
 ただ、傑作とは言えないし欠点もたくさんあるし、SF者が納得する内容かというと(悩)なわけで、同様の意味で新版「日本沈没」も鉄板にSFな人や濃いお友だちに手放しでお勧めできるか?というと(悩)なのです。

>まんりき師匠
 日本の女優にヒラリー・スワンクとかシャーリーズ・セロンを要求するのは無理だと思われ(^_^;)。柴咲コウの設定と見栄えの距離感は勘弁してやってくだされ、と言いたいですが、無理でしょうね⋯。
 そして、福井が何かと至らないことをして申し訳ありませんです。<福井好き。福井が二時間ものの映画の原作としてあんなもんをよこしたのが「ローレライ」のミソのつき始めだったとは言えましょう。脚本家があの元ネタをざっくりかっさばいてうまくまとめるシナリオを上げられなかったのもつらかったな⋯。

 家にも旧版のDVDがありまして、相方が試写会の前に見返しておりました。
 それを眺めてて。まんりき師匠は納得もされないだろうし、あまり意味のある感想ではないとは思いますが。
 私は「日本沈没」という作品はすんごく好きですが、唯一これはな⋯と思ってしまうのは阿部玲子って女性の存在でした。この人、なんでいるんだろう?なんで小野寺とこの人って、まとまって一緒に外国行こうとまで思うんかいな?田所博士やD計画の面々との関わり、町行く人々へのまなざし、マンションに侵入した少女への対応など、共感できる小野寺の行動はたくさんあるんですが、玲子との関係だけは最後まで(悩)でした。だから、二人が別れ別れに生き残ったことより、熱にうかされる小野寺につきそう少女の方が印象に残ったくらいで。
 映画でもそれは同じで、この映画って田所博士と渡老人や山本首相が別れるところがクライマックスなんだな、と思いました。

 ぶっちゃけ、阿部玲子のキャラクタに関してだけは、今回の映画の人の方が共感できるです、私は。見た目はさておき。
 もっとも、プロジェクトものでもポリティカルものでもなく、主人公の男女にシフトした話になってる以上、そこがダメダメじゃ話になんないですけど。

 たぶん今回の映画はお気に召さないでしょうから、他のことに投資した方がよいと思われ。

>kabaさん
 えーと。封切り前一ヶ月であんまりネタ割る感想は書けないのですけど。<あれでも押さえてるつもりらしい。
 平成ゴジラより格段に好きだし比較にならんと言えます>新版「日本沈没」。(私が平成ゴジラ好きでない派な点は考慮して聞いてください(^_^;)特撮というか、CG部分はゴジラとはレベル違うのでその辺はご心配なく。平成ガメラで東京タワーに営巣するギャオスの一枚絵が非常にきれいでしたが、ああいう絵が随所に見られてそれはよかったです。
 今どきエンタメという表現をしたのは、骨太の男のドラマ!ではないとか、まー、今の時点ではもにょもにょ割りにくい部分があるためで、その辺が濃い方面の人のお気に召すか悩ましいなーと思ったので。原作の映画化!ということにこだわる人には受け入れがたい部分も多そうですし。
 「ディープ・インパクト」を好意的に見られる人なら、で、割り切りの効く方なら、これはこれでよしと思える映画だと思うんですけどねえ⋯。
 私の感想など鵜呑みにせず、興味がおありでしたら見に行かれるとよいと思います。レイトショーとか映画の日とか、今は比較的安く見る方法もありますので。

 私は封切り後に自腹でもう一度見に行くつもりでいます。試写会場、音響が悪くて聞き取りにくいとこがあったんです。別途試写会に行った相方が原作や旧版映画を知ってると「ほほー」と思うとこがけっこうあったよ、なんて言いやがるし。

Posted by: きいろ | 2006.06.05 at 03:07 AM

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