売れた冊数ではない
朝日の書評欄に今年前期だったかの書籍売上げ上位らしきが載っていて、その中になんと「愛ルケ」が入ってる!前期って前期だろうが、こないだ出たばかりやんけ。
まさか売れているのか?ほんとに大ヒットなのか?みんなあの幻冬舎の広告(どう考えても現物読んだとは思えない、各界の著名人のコメントつき)に乗せられてしまっているの?がっかりこ。
と思ったのだが、相方が言うには「これ、トーハン調べだろ?だったら、売れた冊数じゃなくてトーハンを通過していった数だから、あまりあてにならないよ。本は返品効くからね」とのこと。あー、なるほど。店頭在庫になってる分も含めての流通数でのランキングなのね。
だったら、こういうランキングで上位に出すために取りあえず印刷した分全部を書店にばらまけば、売れてようが売れてまいが関係なく書名が出るわけか。もっとも、それなりに部数出さなきゃいけないからバクチな技ではあるけど。
近所の書店でも書店出しのミニポスターといっしょに平積みされているのを見たけど、実のところどのくらい売れているだろうか?あれに「大人の純愛」とかってキャッチ書いちゃう幻冬舎はすごいよなー。
出版社に返品されてきた本はほとんどが裁断されてしまうと聞いてもったいない…と思ったけど、本の形、つまり商品の形で在庫になってると税金がかかったりするらしい。それで版元品切れのまま、事実上絶版状態の本が出てきてしまうのか。
個人的には、本は「商品!」という感覚からちと遠い存在なんで、専門書とか児童書の名作とかは税の対象から外すとか、それは無理でも税率を優遇するとかしていつでも手に入るような対応をしてもらえないものかと思うのだけど。
今はほんとに、出てすぐ買っておかないと、いつの間にか入手できなくなる本が多すぎる。家、そんなに広くないのにー。
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Comments
売れた冊数ではないにしても、こういうとこにランクインしちゃうと、また、爺がいい気になるんだろうなあ……口惜しいですね。あとは、映画にこけてもらわないと、どうにも腹の虫がおさまりません。
Posted by: Troika | 2006.06.12 01:49 AM
卸された数=売れた数ではないし,売れた数=受けた数でもないですよね。
あれ真面目に読めるのって,不倫純愛中(プ)の人か,まともな読書経験が全くない人,若しくは京極夏彦みたいに,本なら取り敢えず何でも読んでみるって人位ではないでしょうか。
ところで日経の「棒読み」な書評には笑わせて頂きました。基本的に日本は批評文化は根付いてないんですよね~。何に関しても。
Posted by: yum | 2006.06.12 11:05 PM
>Troikaさん
初版20万部なんて売れるのかよ?と思いましたが、幻冬舎的にはトーハンカウントに乗せるという戦略あってのことだったかな?なんて深読みしてしまいました。刷ったのは事実だし、刷れば爺に印税入りますから、確かに釈然としないとこです。あんな作文でざっくり上下巻300円×20万=...。
うわあぁあ....。
みんなおじいちゃんに慈善寄付しすぎです!
>yumさん
現在純愛不倫(ってなんだよ?)中の人が不倫の切なさもしんどさもないアレに感情移入できるってのが不思議ですわ。むしろ自分たちがアホに見えるのではと思うんですが。
「愛ルケ」が売れる理由を考えるときに、常に頭の中で引きあいに出るのがyoshiです。読書初心者にはあの文章でも売れるんですから、「愛ルケ」もアリになってしまうのだろうと。
私もネタとしては読みましたけど、読書とは思ってなかったもんなー。
産経も書評欄に半端な提灯記事を載せていたそうですが、次の連載がナベ爺決定済みだそうで、これも大人の事情というものでしょうか。
爺もなー。直木賞とかで人の作品を悪し様に言ったりしてなければ、ここまで反感買わないだろうに、人が書けてない人が書けてないと我が身を振り返らない総評を書くからみんなに「はあ?」って言われてしまうのよ...。
Posted by: きいろ | 2006.06.13 02:34 AM