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2006.07.06

ある法則

 「からくりサーカス」が31巻まで揃ったはいいが、手持ち分のストーリーすらおぼろげにしか憶えてないんで、一気に一巻から読み直している。三年近く放置していたんで細部は忘れきっていてなかなか新鮮に読めてうれしい。三巻のオチで鳴海のアレをどう表現していたかまで忘れていたという自分の記憶力に不安を感じんでもなかったが。
 怒濤の勢いで読んでてふと、「からくりサーカス」と先日読んだ「テロリストのパラソル」って、なんか似てるなーと思ったり。
 そんなこと言われたって片方しか知らない人にはわけわかんない話だし、両方知ってる人も「は?」っと思うのかも。何が似てると思ったかというと、以下二つの話のネタを割るから、知りたくない方は退避するように。「からくり」では物語の発端にフランシーヌという一人の女に白金と白銀という兄弟両方ともが惚れてしまった、という過去の出来事がある。一方「テロリストのパラソル」は主人公と大学時代の親友、そして二人の間にいた園堂優子という女の関係が二十年の時を経て事件を生み、止まっていた主人公の人生を動かし始めるという物語。男二人に女が一人の恋愛感情のもつれが物語の構造を支えてるとこが似てる、とシンプルに言ってしまうと、そんなんいくらでもある構造やんになってしまうのだけど。
 この二つ、どちらも武骨で不器用な体育会系の男に女が心を寄せ、線の細い知性派が女の心を得られなかったことに長い間こだわり続ける。そのこだわりが女を死に至らしめ、もっと大きな災厄を生むという形になってるのが似てるなー、と。そこまでいっても、特に珍しくもないよくある構図と言われてしまうかもしれないけど、熱血少年マンガとハードボイルドミステリが似たものを内包してるというのがおもしろいなーと。
 やっぱり男性は言葉数の少ない不器用な男のよさに気づいて欲しいものなのでしょうか。そして、その女は聖母のごとく慈愛深かったり、どこかミステリアスだったりと魅力に尽きぬ存在なのはお約束。

 しかし、「からくり」のフランシーヌも不幸ではあるが、まだしも白銀と気持ちが通いあったという事実があるだけちと救われる。(それが故に白金に連れ去られた後がつらかったかもしれんが)「テロリスト」の優子は、結局島村というか菊池がどう思っていたか、最後まではっきり語られないままだもんなあ。それどころか、どうも優子の娘の塔子とこの先まとまりそうな雰囲気で話が終わるし。気持ち生殺しのまま桑野に翻弄される半生で、横恋慕の揚げ句殺されるのだから不憫でなりません。この三人の結びつきは好ききらいなんて言葉でひと括りに出来るものではなかったのだと作者は言いたいのかもしれんけど。

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