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2006.09.30

そう来るかー

 ここ数年で一番視聴率がよかったと評判の「純情きらり」が本日最終回。最後の月になったというのにヒロインの行き先がさっぱり見えて来ず、どうオチをつけるのか気になってたもんで最後の週の総まとめをついチェックしてしまいました。
 わー、桜子さんてば若くして亡くなってしまいましたよ! 女の一代記ものじゃないのに話の終盤でヒロインが亡くなるってそんなにないパターンのような気が。(朝ドラ、そんなに見てるわけじゃないが)
 私が「この話、どう終らせるつもりなんだろう?」と気になってしまったのは、朝ドラってだいたい「ヒロインがなにがしかのしたいことを見つけ、それに目処が立つ」という展開の物語が多いからです。傾いた店を建て直すとかこれはと思った仕事に邁進するとか何かしらやり甲斐を見つけて小さいながらに成果を出す。もしくは困難な恋を追いかけて成就させる。前回の「風のハルカ」は離婚した母の元で思いかけず観光業に就いたヒロインが、やがて故郷の由布院に帰って地元の復興にやり甲斐を見出すという話でした。(チラ見してたんでだいたい、ですが)その中に恋愛模様が入っていて、オチはヒロインが自分の気持ちに気づいていろいろ行き違いがあった末その人と結婚する、というまとめ。一代記でドラマチックになることもあるけど、おおまかに言えば朝ドラのストーリーってこういう要素でできてるかと。
 ところが「純情きらり」はなかなかヒロインの行き先が決まらない。音楽好きでジャズに興味があるというから、そっちで大成なり小成(こんな言葉はないけど)なりする話かと思えば、やっと東京の音楽学校に行ってそっち方面に話が転がりだしたころに幼なじみの老舗の味噌屋の息子と恋してしまい、そこん家の若女将になってしまって「あれ、味噌屋の繁盛記になるのか」と思えば、許嫁が出征した後いろいろあって、店は守ったもののそこを出て今度は学校で音楽の代用教員に。ああ、子どもたちに音楽を教えるというやり甲斐を見出すという展開かーと納得しかかったら戦後復員してきた元先生達に職を譲って先生展開は終了。そのころに戦死したと思っていた許嫁の味噌屋の息子が復員、なんだかんだありつつもやっと結婚したのがもう九月の半ば。えー、味噌屋一代記にするにはもう時間がないよ! どうするんだ?
 するとその後の二週間で桜子さんは子どもを授かり、しかし結核にかかり、病を押して子を生んで、やがて衰弱して亡くなってしまうのでした、という掟破りの結末に。そ。それでいいんですか。
 どうも、いいらしい。久しぶりに話題になった朝ドラだったせいか、新聞の文化面で取り上げてあった記事を読んだところ、今回は「何も成せないヒロイン」を目指したんだそう。何も成せなくてもそのときそのとき一生懸命やって輝いていれば、それはそれでいい人生じゃないか! という話にしたかったらしいです。そーなのかー。
 実際、普通の人が生きてて、誰もがやり甲斐を見つけられるわけでもそれで成果を上げられるわけでもないですから、納得できはしますけど。一人ひとりに価値があるんだ、他の誰でもない自分を見出そうよ! なんてお尻叩かれるよりは気は楽です。ヒロインほど一途にはがんばれないけど、自分なりに一生懸命くらいなら何とかなりそうな気がするし。
 原案の主人公というか語り手視点は四人兄弟の末っ子の弟くんなんだそうで、早くに亡くなる三女を主役に据えたあたりに、当初からの制作側の意図があるんでしょう。冬吾さんのモデルが太宰治だというのに「ふーん」。ということは、この先苦労するんだねえ>笛姉ちゃん。

 でも、そんな人生でも私には輝いていたんよ、と言えるのは、やっぱ回りに恵まれていたからかもねえ、と桜子さんのできた旦那さんを見ながら思うのでした。

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