なぜ突然
新聞の書評欄下の広告で「孤独のグルメ」を発見。けっこう前の作品なのに、今さらのように大きく載せてあるのはなぜなんだ?
…あ、漫画文庫で再販されるから?
このマンガ、原作が久住 昌之なだけに題材は「かっこいいスキヤキ」や「夜行」とおんなじなのに、谷口ジローのリアル系の絵柄で描かれているから雰囲気がちがう。なんとなくまじめに読めてしまう不思議。
「夜行」は、夜行列車で駅弁を食べようとしているトレンチコートの男が、ご飯とおかずをバランスよくバラエティに富んだ順序で食べようと細かく細かく考えている様が書かれているだけのマンガです。最後はなんだっけ? おかずの食べ進め方を失敗してご飯が半端に残ってがっくりするとかいうオチです。すんごいくだらないけど、「あー、私も無意識に考えてる、考えてる」と共感してしまう罠。
「孤独のグルメ」は個人経営の輸入業者の男だっけかが営業の途中で食べる食事のあれこれが書かれているだけのマンガ。「グルメ」とあるけど町の定食屋さんでの昼ご飯とかふつーの食事の風景が描かれてて、そこにドラマチックな出来事は何もないんだけど、男の脳内では食事に対するこだわりが鳴門並の渦を巻いている。こういうの、谷口さんだけだったら絶対描かない話だよなあ。
原点とも言える「かっこいいスキヤキ」。このマンガ、思いっきりばかばかしいけど、こういうことを生涯一度も考えることなく生きてる人はいないんじゃないかと。
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