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2009.01.07

「K-20 怪人二十面相・伝」、見ました

 もともと林海像の「ジパング」やら「スカイ・キャプテン」やら、フルスイングで豪快な空振りってなノー天気活劇ものが好きな質なもんですから、予告編を見たときから「これは私のための映画に違いない!(<失礼)」と一人拳を握っていた「K-20 怪人二十面相・伝」をやっとこ見てきました。予想通りのバカ映画、と言いたいところですが、前に上げた二本よりはふつーだったかも。
 第二次世界大戦のなかった日本、階級社会が進み貧しい生活に喘ぐ下層市民の家々を従えて繁栄する帝都で怪人二十面相なる怪盗が世間を騒がせていた。下層民の町のサーカスで活躍する軽業師、遠藤平吉は世話になっているサーカス団長の医療費を稼ぐため謎の紳士の依頼を受け、財閥令嬢羽柴葉子と名だたる名探偵明智小五郎との婚約式のスクープ写真を撮るべく会場に乗り込むが、そこで起こった騒ぎで二十面相として官憲に捕まってしまう。
 という発端で、以降濡れ衣をはらすべく二十面相を捕らえようと奔走する平吉に明智と葉子が絡んでドラマが進行していきます。一応江戸川乱歩の小説に準じた人物配置になってるけど、舞台がパラレルな日本なんでそのままというわけでないのは了解の上で見てね、という作り。原案となった少年探偵ものがユルで怪しげ・いかがわしげな乱歩カラーの作品だし、原作小説は二十面相を主役にした主役/悪役変換ものらしいので、あまり眉を逆立てて正しい・正しくないとか言わず、のんきに活劇を楽しむのが無難な作品かと。
 わたくし、小学校の図書館で少年探偵団は一通り読んだんですが、あれって何作か読むとトリックとか筋立てとか同じよーな話が出てくるようになるんですよね…。大人向きの明智物とかのトリックの流用もあったような。さすがに後半は子ども心に「なんだかなー」と思うようになりまして、その後特に読み返すことなく今日に至る。(原作の原案の「少年探偵団もの」についてはこちらが詳しかったです)
 なので、端からこんなん乱歩じゃなーいとか、二十面相ってこうじゃなーいとか言う気はなく(ちゅーかwikiの二十面相の項を読んでいると、この映画の二十面相の方が真っ当な気がしてきた…)、これはこれでいいんじゃない? という気持ち。映画通からはあまり評判よくない白組系というか、山崎貴・佐藤嗣麻子作品がわりと好きだったりするもんで、さらに作品に対するハードルも低く楽しく見ることができました。松たか子演じる羽柴葉子の貴族のお姫様っぷりが王道描写でよかったですわ。特にメイドさんたちに着替えさせられるシーンとか(笑)。
 CGで描かれた20世紀半ばの帝都東京もハリウッドのCGに比べたら安っぽいというご意見もありますが、そもそも予算が違うし。(たぶん)これはこれでよく描けてるんじゃないかと。日本でもこういう、あんまり中身のない、そのくせみょーに大作ちっくに宣伝される娯楽映画が作れるんだなーとそっちの方がうれしかったりしました。
 スチームパンクでレトロフューチャーで怪しげなちょー科学が出てきて、主人公が朴念仁の奥手でしっかり者のお嬢様が活躍するという、どこかで見たようなフォーマットをにやにやユルユル楽しめる方にはお勧めしたい、とこだが、何せ私の趣味嗜好がアレなので、私が楽しかったりするとあまりお勧めしづらかったり(爆)。
 しかし、仲村トオルってうまい役者さんなんだなあと改めて思いました。明智が仲村さんで説得力出たような。

 最近、二十面相ものがあの図書館で見た表紙で文庫化されてる模様。
怪人二十面相―少年探偵 (ポプラ文庫クラシック)

 ああ、こんな感じでしたよ、と懐かしい気持ちに。でも、読み直す気には、上記の理由によりあまりなれない(爆)。

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