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2008年8月

hide-and-seek

 子どものころはよかったな、ミシェル。
 大きいとか小さいとか気にしたことはなかった。
 これが私たちの普通だった。
 おもちゃを交換できないのは不便だったが。
 ああ、お前は知らないことだが、他の子がやるままごとを知ったときは少しうらやましかったな。
 でも、そんなのは些細なことだ。

 お前が私をまっすぐ見なくなったのはいつからだろう。
 ジェシカが死んだときか。
 互いが互いの理由で、SMSに入ったときか。
 それとも。
 ……私の遺伝子が不器用だとわかったときか。
 いつからかお前は、私をただからかうだけになった。
 私たちは幼なじみでしかいられなくなった。
 それは自分たちが子どもじゃなくなったからだと、私は自分に言い聞かせていた。

 後悔なんて年寄りがするもの。
 そんなふうに思っていた私は愚かだ。
 宇宙を旅する移民船なんてガラス細工のようなもの。
 いつ危険がふりかかっても不思議じゃないって、みんなわかっていて、でもそれは心に沈めて、普通の日々を装って生きてる。
 私はそれを忘れて、努めて忘れようとして、いつか、あてのないいつか、お前がまた私をまっすぐに見る日が来るのだと信じようとしていた。

 目をつむる。
 十、数える。
 子どものころ、お前はかくれんぼが得意だったな。
 もっとも、私たちのサイズだ、私が圧倒的に分が悪い。
 それがわかっているお前は、日暮れが近づいても見当違いのところを探している私のために、わざと帽子やカバンを目につくところに落としてくれたものだった。
 今度もそうなんだろ?
 上手に隠れてみせているだけなんだろ?
 もうすぐフロンティアに日暮れが来る。いつもでも遊んでる場合じゃない。
 私たちはもう、子どもじゃない。

 だから。
 出てこい、ミシェル!
 でないと、いつまでも探すぞ。
 私はあきらめが悪いんだ。
 子どものころからそうなんだ。
 お前だって知ってるだろ?
 だから。

 ……だから。
 早く出てこい。
 ミシェル。

               from 「ダイヤモンド・クレバス」

 不吉話ですみません。
 心の奥底では「まだわかんないよ、残り五話もあるんだから」などとつぶやいたりもしてるんですが。

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新聞で

 今朝、朝食をとりながらもそもそと新聞広げてびっくりさ!
 TV欄の上部広告が、ら。「ライオン」…。
 効果あるのか、赤目新聞なんかに広告打って。
 オリコン三位だったのか。すごいな、と言いたいところだけど、もはやCD買うのはヲタだけってことか…とも思ったり。ランキング系の音楽番組、特にラジオなんかだったら、今週来週は結構「ライオン」が聞けるんじゃないかと。

 O.S.T.2も無事情報オープンになった模様。amazonには予約ページもとうにできてるし。「娘トラ。」の収録曲がどのくらいになるかはわからないけど、残り一枚じゃとても足りないはずなので、遠慮せずO.S.T.3も企画していただきたい。

 個人的には、実は「ライオン」と「ノーザンクロス」という後期のOP・EDの組み合わせは今イチだったりします。すまぬ。
 どっちもアップテンポでハイテンションよりも、OP・EDでカラーが違う方がよかったのになーとワガママ。(だから前期の「トライアングラー」と「ダイヤモンド・クレバス」の組み合わせはたいへんなじみやすかった)
 実際には違う曲がOPやEDにはみ出てくる可能性も大なので、この二曲での放送話数はそんなにないかもしれんけど。

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神谷教官は引退しませんよね

 なんとちゃんとラジオも聞いてる「マクロスF」。(webで、だけど)どんだけハマって見とるんじゃ、ですが。
 ままま。まさか今回のこれがあれで神谷教官もラジオから引退ってことは。ないですよね?
 聞いてる感じでは、中村さんが一人で仕切るのは無理と思われ。中島愛さんと二人では、何も回っていきません。
 あの番組が成立しているかなりの部分は神谷教官のおかげです。たぶん。

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ダイヤモンド・クレバス

 実はうっかりよそ様のサイトの感想の端っこを見て、気配は察していたので。
 でも。ここ数話、彼と彼女がやたらと出てきてたのはそういうわけか。やっぱりそうだったのか。
 彼にまつわるいろんなことが少しずつケリをつけられてきた。
 でも、まだお姉さんの死の真相がわからないままじゃない? ちょっとくらいは彼女と真っ当なデートしてもよかったんじゃない? …まだ行っちゃうには早すぎるんじゃない?
 ねえ、ミシェル…。

 レオンの目的はフロンティアの実権を握ること。そのために、ついには大統領の暗殺にまで手を伸ばす。
 …ごめん、私にはあんたがそこまでしてフロンフィアのえらい人になりたい理由がわからない。大統領は温厚な感じで、あんたは結構適当に操れてた感じじゃん。Gたちと組んだことで、あんたが権勢を振るうはずのフロンティアはずたずた。今の状態から真っ当に機能するまで復興させるのはけして簡単じゃないはず。
 ぼろぼろになったフロンティアを手に入れて、レオンは何がしたいのか。
 ってーか、グレイスは「まだ」フロンティアに壊滅してもらっては困ると言ってたけど、それっていずれは死滅していただくということなんじゃ?
 レオンとG陣営は完全に利害が一致してるわけじゃなさそうだけど、組んでてお互いWinWinになるような着地点があるのか?
 Gの目的がはっきりしない以上、この辺がすっきり納得できないというか。
 オズマとキャシーはレオンの目論見をほとんど暴いたようなので、これからは二人の視点からも事件の真相が明かされていくのかもしれないけど。…ここまで足を踏み込んでしまうと、この二人の命もかなり瀬戸際な感じになってきました。

 なんだ、アルト! 意外とわかってんじゃん!
 ランカのライブを見に来いと言ったのは、やっぱり「歌うこと」への消せない情熱をシェリルに思い出させるため。ベストなやり方ではなかったかもしれないけど、そこはアルトのやることだから。「俺も舞台に立った人間の端くれだから、本物とそうでない物の区別くらいつく」という言い方に、なんていうのかなあ、もしかしたらアルトは自分の芸を「本物でない」と感じていたのかもしれんと思った。少なくとも、矢三郎さんよりも舞台に対する気持ちに距離があるなあと。
 わかっていたけど口にできない本心をアルトに言い当てられ、「何か」が心に蘇ってきたシェリル。
 でも、そこに告白する決心を胸に息せきって走ってきたランカが飛び込んできて。
 抱き合う二人にショックのあまり逃げ出し、つまづき転んだ床に涙をこぼして「もう、死んじゃいたい…」。

 ちょっと待てー!
 すまんが、今回はいつにも増してランカに厳しいよ、私は。
 簡単に「死ぬ」言うな! 今のフロンティアの状況で簡単に言うな。
 周りにほんとに死んじゃった人も、大事な人を亡くした人もたくさんいるんだぞ。
 ランカだってオズマが瀕死のケガを負ったとき、どんな気持ちになったのか、忘れたわけじゃないだろう。同じ思いをオズマにさせる分にはいいのか?
 ランカが簡単に死を選んだら、複雑な立場にありながら「お前を守る」と言い続けるブレラの気持ちはどうなる?
 あんた一人で生きてるんじゃない、アルトだけが世界じゃない。失恋するたびに死んでたら、命いくつあっても足りないってば!
 それ以前に、あんた、正面から当たって砕けてないじゃんよ! まず本人に当たれ、本心を聞け、話はそれからだ。

 と、大人げなく二次元の、しかも子どもに怒っていた私の目の前で、シェリルがいきなりランカをビンタ。そして、抱擁。
 …シェリル、すげー。すげすぎる。「歌」に対する気持ちを取り戻した直後だからか、彼女のプロの歌手としての腹の据え方が沁みてくる。
 アルトの頼みとシェリルの励ましで、バジュラを鎮めるためにアイモを歌い出すランカ。でも、彼女の歌の効能は世間に知らされたものとは違うわけで。しかも、精神的に落ち込んだ状態で歌うのでは効果はさらに反転の度を増し、フロンティア内には大量のバジュラの群れが。
 こんなにどこで養殖してたんだ。例の研究施設?
 大群を成すバジュラになす術もない学兵たちは武器を求めてSMSへの撤退を決める。その途中でシェリルとナナセが進路を断たれ、別行動をすることに。心配するアルトに「あたしを誰だと思っているの」と先を急ぐよう告げるシェリル。なんだか、彼女の強さには頭が上がらないです。もうシェリルには、グレイスという有能なマネージャーも無条件に熱狂してくれるファンもいないのに。

 レオンとG陣営は、やはり同床異夢の泥舟なのかもしれず。ランカの歌でのバジュラの暴走はグレイスにとってもやや予想外。(と言いながら、可能性は考慮してるあたりが狡猾)協力を申し出る口ぶりで、あてこすりだか恩を売る気だかのグレイスに、レオンは強気で自力での収拾を言い放つ。確かにこの大混乱の中で大統領をどうしようが、ほんとのことが露呈する可能性は少ないですが。
 あんたが欲しいフロンティアってなんなの?
 この惨状では都市機能だってかなりの低下でしょ? 人口も激減、今後の航行にも大きな支障が出るはずなのに。こいつももしかして、アニメによくいる「本人頭がいいつもりだけど、実は視野狭窄のバカ」タイプなんでしょうか。
 というTVの向こうの疑問が聞こえるはずもなく、レオンは再び大統領に引き金を引き、キャシーは父親の無惨な姿と対面することに。

 SMS本部もバジュラの襲撃を受けて壊滅の危機。同僚たちの死に動揺するミハエルをクランが叱咤する。幼ない姿をしていても、兵士としての気骨とキャリアはクランの方が格上の模様。だから、なのか。だから、あんなことを言えるのかな…。
 ルカが生き残ったシステムから情報を収集し、武器とランカの歌を増幅する装置を確保する目処は立つものの、その道のりはけして平坦ではなく。ゼントラーディ本来のサイズに戻り、バルキリーの兵装で戦うつもりのクランはミハエルに問う。誰でも恋をしていたいのさとお前は言う、でも、そういうお前の恋はどこにある? と。この期に及んで逃げ腰のミハエルを殴り、「私はお前が好きだ」とキスをするクラン。「恋するってのは命がけなんだっ」と駆けていく姿は子どものものだけど、中の心根はミハエルよりもずっと大人。
 この話、女ばっかり腹が据わってますよ…。

 ケガをしたナナセと共に避難所に収容されたシェリルは、いったんはバジュラから逃げ切れたと安堵したがために絶望する人々に、一つの決心をする。
 しまったはずのイヤリングをポケットから取り出して。「まだ届くかしら」と語りかけて。
 イヤリングをつけ立ち上がったシェリルは「ダイヤモンド・クレバス」を歌い出す。絶望の淵にあっても、本物の歌は、何の力もない歌は、それでも誰かの心に届くはず。
 …さすがにここで涙腺が緩みました。たぶん、今この瞬間に避難所が崩れ落ちたとしても、シェリルは最期まで歌ってるんだろう。この人はそういう人。

 もうこのあたりからはイヤな予感は実感に変わり、シェリルの「ダイヤモンド・クレバス」が沁みれば沁みるほど話は悲劇に向かっていくのだと覚悟を決めさせられる展開でした。ポッドでゼントラーディの姿に戻るクランを守るアルトとミハエル。その頭上から突入した新たなバジュラの幼体がクランに襲いかかり。
 クランを守ろうと飛び出し、銃撃するミハエルはクランの目の前で。
 …ばかだなあ、ばかだなあ。いつ死ぬかわからないから、本気の女なんか側に置けないと言ったくせに。死が目前になってようやくほんとの気持ちを告げる気になるなんて。だったら同じじゃん。むしろ、ひどい話じゃん。…互いにとって。
 遺体すら残さず逝ってしまったミシェル。救えなかった、どころかその体を引き止めることもできなかったアルト。何より、自分を守っての出来事にクランの衝撃がどれほどひどいものだったか。
 これだけの犠牲を出しても、フロンティアの置かれた状況は未だ好転の気配はなく、むしろ惨状は広がるばかり。政治の中枢はレオンに押さえられ、市中にあふれたバジュラが内部を蹂躙し、その上フォールドしてきた最終形態が押し寄せてくる。この危機をどう乗り越えるのか。

 てゆーか、あと五話で本当に収拾がつくんでしょうか。
 最近はすぐ第二期だの映画だのって話になるようだけど、話には適切な長さというものがあって、それを越えちゃうとただ間延びするばっかりになるんですよね。特に、当初の予定を変更すると締めがしまらなくてぐだぐだになりがち。いくら好きな作品でも、だらだら続かれるよりびしっと決めて終わってほしい派の私としては、その辺心配です。変な商売っけを出さず、25話できれいに着地していただきたいです。

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トライアングラー

 このタイミングでこの展開か。
 てゆーか、作画がかなりもったいないことに…。ちょいぐだぐだ気味なのが気になります。らぶらぶ的にはドラマチックな展開なんですがねー。

 さておき。
 もう残り話数がないので確定オッケーなんですが、ブレラがランカの兄ちゃん(か、記憶を失う前に近しかった者)であることがEDの声優欄ではっきりしました。本人、記憶なくても妹嗅ぎあてられるんだなあ。ブレラの肉親探知能力、恐るべし。ランカの夢に反応したのか、あるいは次なる姿への変体時期を察知したのか、姿を消したあいくんを探して疑似デート状態になるブレラとランカ。ブレラの置かれた状況を考えれば、名乗り合わぬ兄妹が平和なひとときを過ごすのは最初で最後になるかもしれません。知らぬこととはいえ、ランカはもっと人と過ごした時間を大事に思わなきゃだめだよ。振り返ったとき、あなたを支えていたのはアルトだけじゃなかったとわかってほしいです。
 しかし、ブレラは記憶を失ってサイボーグ処置されたときに感情の起伏まで押さえ込まれてしまったんでしょうか。子どものころは普通の男の子だったみたいなのに。育った環境なのかなあ。

 悪巧み組の策の範疇とは知る由もないフロンティアの皆さんは、長距離フォールドでバジュラを振り切れたのだと信じてお祭りの真っ最中。ああ、知らぬこととは言いながら…。言いながら…。
 もちろん彼らが褒め讃えるのは安全な宙域へと彼らを運んだ歌姫、ランカ・リー。成功の記念日の名はアイモ記念日。…長時空シンデレラに続き、いかがかと思うネーミングセンスだ。いろんな意味でものの見事にレオンの書いた筋書き通りなんだろうと。うううう。
 G陣営に手を貸した代わりに当座バジュラに利く武器を提供されたレオンは、また現れたバジュラにいったん人心を惑わせといて颯爽とその武器でフロンティアを守ってみせるのだろうな。歌姫ランカと対になる救世主のように。
 一方グレイスの関心はクイーンの謎の解明? マオ・ノームもランシェ・メイもなし得なかったバジュラの生態を解き明かすのが彼女の目的、のはずないよなあ。フロンティアとバジュラを噛ませ合うことで彼らが得るものの正体が未だによくわからん。進路にも意味があるようなことを言ってたけど、今回の長距離フォールドの出現先も結局は予定通りなんだろうな。なんか悔しいですよ。

 二度とまたがぬと捨て台詞を吐いた早乙女家の敷居を這い進んでシェリルの様子を見に来たアルト。その侵入ルートも、幼少時から一緒だった矢三郎さんにはお見通しだったようですが。
 ああいうお家だから着替えは着物しかなかったのか。それとも母親の面影まで動員してアルトの里心を刺激しようという矢三郎さんの策略なのか。(きっと後者)
 アルトの母の着物を着たシェリルは、案の定強がりと憎まれ口でアルトを寄せ付けない。ええっとね、この子が「歌なんかやめる」って言い出すなんて、何か言うに言えない理由があるに決まってるでしょ? 売り言葉に買い言葉でケンカしてる場合じゃありません。
 ってーか、アルト、何のためにシェリルの様子を見に来たんじゃ! 単に具合悪そうだったのが気になっただけかよ。
 ランカのコンサートを見に来いと言ったのは、どういう真意なの。ライバルの歌を聞き、シェリルにとって忘れ難いステージというものをもう一度見て、歌手としての自分を取り戻せという意味ですかい。…そこまでアルトが考えるかしら。<評価、ひくっ。
 結局何のために来たのだか、ほんとのわからんうちに帰ってしまいましたよ…。
 それにしても、矢三郎さん怖すぎです! 舞台に取り付かれてるのはあなたはんの方や。
 そして、矢三郎さんが語る舞台の魔力みたいなものを一番よくわかっているのはシェリル。たぶん、アルトよりも。

 レオンとグレイスの策謀がひっそり進行中なのもご存じなく、美星学園でのお祝いライブの幕が開きます。なんだかんだ言ってもあいくん捜索はあきらめて、ライブまでには戻ってきたランカ。どうするんですか、あんな危険物放置して! ルカはナナセのイラストで、あいくんがバジュラの幼体だと断言しましたよ!
 例によってパイロットコースの面々がアクロバット飛行を披露するわけですが。この辺は一話のシェリルのコンサートをわざと模してるんでしょうね。
 飛行中に交わすルカとの会話で彼とレオンとの関わりをさりげなく押さえるミハエル。悪気があってしたことじゃないけど、ルカはこれからどうするんだろう。ってーか、ついにレオンはクーデターの意図を露にするんで、ルカに変な指令を出すことはもうないでしょうが。
 一方、ブレラの一言で自分の「歌う」気持ちがどこから出てきたのかを確認したランカは、アルトのアクロバット飛行に胸を弾ませて熱唱。

 えーと。ブレラとのやりとりでランカがそれに気づく場面では、やっぱりアルトのために歌っていたのかと、ぶっちゃけ、ちょっとガッカリしました。
 あなたは聴衆に向かって「みんな抱きしめて、銀河の果てまで」と叫んでいたけど、あれはただのキャッチに過ぎなかったのか。トップシンガーというものは、歌を聞いてくれる全ての人に思いを馳せて歌うものじゃないのか。
 ステージで歌い、電波にメディアに乗せて歌えるのも、たくさんの人が背後にいてこそ。その重さみたいなものをもう少し感じてるのかなあと思ったんだけど。
 架空の人の歌うことへの心構えなんて、そんなにまぢに捉えなくてもいいじゃん! ですが、そこは歌がキモのマクロスですから。「歌う」という行為の重みをヒロインはちゃんと考えてくれなくちゃ。
 まあ、この幼さがランカなんでしょうけど。
 まだ最終話までは間があるので、もうちょいの飛躍を期待したいところです。今のままだと周りの状況に比べてランカはあまりにお子様過ぎる。

 結局ランカのライブを聴きにきてしまったのは、誰に言われるまでもなく歌を捨てられなどしないシェリル。でも、自分を忘れた人々がランカの歌に聞き惚れるのを見るのはやっぱりつらい。誰にも顧みられない自分を再確認するような気分になるよな…。思わず引き返しそうになる彼女を引き止めたのは、なんとクランでした。
 そのころ、アクロバット飛行を終えたアルトを説教しているミハエル。いい加減態度をはっきりせいとアルトに迫るんだけど、たぶんこのヒト、はっきりも何もさせるものが自分でも見極められてないですよ。狼狽しまくりながらも、女は三股・四股は当たり前のお前に女のことであれこれ言われるとはな、と精一杯の当てこすりを言うアルト。それに対して、自分たちはいつ死ぬかわからない身の上だから、本気の女なんか怖くって身近には置けないといつになく弱気を見せるミハエルなのでした。
 うわーっ、だめーっ。イヤなフラグが立っちゃいますよ、そんなこと言うと!
 お姉さんが軍人で、SMSにはアルトより早く在籍していたミハエルは、戦う場にいれば死が避けようもなくやってくることをアルトより身を以てわかっているんだろう。それがクランへの態度を軽くはぐらかしたものにする。クランもまた、戦場に身を置く者だし。でも、この先もずっとそれってのもなんだか…。昔ながらの正義のヒーローならともかく、この話の登場人物はみんなふつーの人なわけだし。
 お取り込み中の二人の元に、クランに背中を押されたシェリルがやってくる。
 早乙女邸でろくなことが言えなかったアルトに、いったい何ができるのか。
 さらにバッドタイミングで、ライブが跳ねた乙女心満載のランカが駆け込んできて。
 タイトル通りのトライアングル状態になったところで、そのままなだれ込むEDが「トライアングラー」。
 こういう演出はほんとに細かいな、この番組は!(笑)

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Body for song

 熱狂と喝采。
 スポットライトにまばゆく照らし出されたあの場所が、永遠にあたしのものだなんて思ったことはない。

 華やかなステージの裏では魑魅魍魎が跋扈する。
 歌がうまいだけ、きれいなだけで生き残れるなんて思うなよって誰かが楽屋でささやいていったけど、そんなのあたり前じゃない。楽して生きていける場所なんて、この世界のどこにもない。好きなことを仕事にしようっていうんだから、簡単に成功がつかめるって考える方がおかしいってものよ。
 好きなことのためにがんばれるだけ、まし。
 暗がりの中で飢えと絶望にまみれて暮らすよりは、ずっといい。
 手に入る保証なんかないけど、少なくとも可能性があたしの目の前にある。
 それだけで十分よ。前を向けば光が見える生活なんだもの、なんだってやれる。

 あたしの前を何人もの人が脚光を浴び、誰にも顧みられることなく消えていった。
 きれいな人も。
 歌のうまい人も。
 ほんのちょっと前までちやほやしていた人をあっさりと忘れ去る、ここはそんな場所。
 舞台袖で聴いた歌に身体が震えた、奇跡のような声を持つ人までを使い捨てていくのには心が痛んだけど。

 あたしはそこで生きると決めたの。
 ううん、そうじゃない、身体がそれを欲しているの。
 何をしていてもおかまいなしに、歌の神が舞い降りる。
 雷にも似た衝撃があたしを急がせる。
 早く、早く、この世に生まれ出たい。
 空気を、宇宙をつらぬいて、誰かの魂にたどり着きたい。
 言葉があふれて、エナジーが身体に満ちて、喉から声がほとばしり出る。
 全身を響かせる歌になる。

 その至福のときは何ものにもかえられないから。

 いつかあのライトが別の誰かを照らし出すときが来たとしても、あたしは歌を忘れない。

               from 「フォールド・フェーム」

 たとえ死の床につくことになったとしても、シェリルは歌うことをやめないと思う。
 彼女は歌に帰ってくる。そう思ってます。

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フォールド・フェーム

 ああ、来るべき時が来たな…。グレイス、本性露出。
 歌手としてのシェリルの価値を否定するのは、まあ予想の範囲内。アイドルのはかなさは、シェリルとてまるでわかっていなかったわけはない。一つ足を踏み外し、ふっと気を抜けばトップの座なんてあっけなく滑り落ちてしまう。だからこそいつだって気を張って、一線であろうとし続け、そのために努力を惜しまなかった。それはたぶん、トップの座を守るためだけじゃなく純粋に歌うことが好きだったからでもあるだろうけど。
 だから、グレイスに捨てられたとしてももう一度這い上がってみせる、そういう気概は彼女の中にあったはず。
 でも、病気のことはちょっとなあ…。V型感染症がどんな病気だかはまだ作中では詳しく出てきてないけど、グレイスがはっきりと死を口にしたってことは、やはり死病なのだろう。それも、シェリル自身が自分の病を知っている。
 治療法の無い病気は、気力だけでは乗り越えられない。
 いろんな支えを失った今のシェリルに、このグレイスの言葉は死の宣告そのもの。
 前半の彼女の華やかさを思うと、打ちひしがれて雨の中を、誰にも気づかれることなくさまよう姿はどうしようもなく痛々しい。
 グレイスにとっては道具に過ぎなかったとはいえここまでひどい目に遭わせなくてもいいじゃんよ! と言いたいところだけど、Gサイドにしてみればシェリルはガリア4ですでに廃棄されていたはずの存在。あら、まだいたのね、ってとこなんでしょう。
 しかも、グレイス陣営はこれからランカをも利用していく満々なわけで、終盤に向けてどちらのファンにとっても憎悪の対象になること間違いなしですな。

 一方、シェリルの薬の出所を調べるミハエルとクランはグレイスの前世? を発見。マオ・ノームはマクロスゼロのマオ・ノームでいいのだろうか。なんで化学畑に行ったのかな。マヤン島もいつまでも世俗と離れた場所ではいられなかった、その中で巫女ではない生き方として科学を選んだのか。島でも外の文化に興味津々だった彼女だからあり得る選択のようには思えるけど…。
 もしもランシェ・メイがグレイスの同僚だったとして、彼女は同僚の娘すらも道具にできるのだな…。(今はそれと知らないのかもしれないけど、知ったところで変わりない気がする。プロトカルチャー50万年のなし得なかったどーのこーのと言ってるようなMADな方々には、人の命の一つや二つは些末なこと)
 しかし、ランシェが普通の人間だったのなら、ランカもクォーターとはいえ人間ではあるはず。それがなんで、バジュラと同じフォールドクォーツを腹の中に抱えているのか。バジュラって、もしかして元は人間だったりするとか!
 だからGたちのいう作戦名は「オペレーション・カニバル」、つまり共食いなのか。
 バジュラもギャラクシー、もしくはその一部の暗躍する人々が展開する作戦の犠牲なのかもしれず。
 そして、作戦の最初に妖精が必要だったのは、擬似的にクイーンと同じ波長を含む歌を歌わせるため? それはV型感染症がもたらすものなのか、イヤリングという形で与えられたフォールドクォーツの作用なのか。
 残りの話数で、その辺までちゃんと種明かしできるんですかね? やること多いですよ。

 それにしても、ケガをしてから妙にミハエルとクランは出番が多い。アルトを巡るシェリルの気持ちに対してミハエルとクランは別のことを言うんだけど、それは立場の違いが言わせたことで、ほんとは二人ともどうすればいいか、でもそれは本人のプライドのためにもストレートにはできないこともわかってる。
 なんでかなあ、お互い、自分たちのことだって「わかっている」のに本当のことは口にできない。
 だからこそ、シェリルの強がりが二人には痛々しいほど沁みてくる。
 せめてシェリルを探すよう、アルトに情報を流すミハエルなんだけど。

 ケガでベッドに縛られる身のオズマから、ランカを守ってほしいと頼まれてしまったアルトでもあり。
 兄ちゃん、危険を顧みずただアルトのためにガリア4に飛んだランカを知ってるからなあ。自分の危機を知っても最早気を失うこともない妹に、守る座引退を決めたのか。しかし、あなたの頼った相手はその。まだまだお子様でありまして。娘二人の気持ちを持て余して往生してるくらいなのでありまして。
 ランカラバーの皆さんには申し訳ないが、アルトのランカに対する態度はなんとなく保護者ちっくなんですよね。危なっかしくて見てられない。無防備に自分に頼ってくる。強気なことを言ったって、目には涙が浮かんでる。だから目を離せない。そのくせ、保護者としても今イチ頼りにならんアルトくんなんだが。(その点は圧倒的にブレラの方が有能だ)
 どうしたって女二人の面倒を見るなんて荷が勝ちすぎるアルトは、探していたシェリルは矢三郎兄さんに持ってかれ(まさか、あの人、また出てくるとは思わなんだよ)、緊急フォールドという予想外の事態の中でランカを守るどころかバジュラに追われて自分が危険という状態に。
 恋の鞘当てはさておいたとしても、アルト、主役として最終回までにちゃんと立ち位置を確保できるのか?

 そして、フロンティアの状況はどんどん悪くなっていってる…。
 レオン&Gグループの思惑通りに進んでます。政治の内部に食い込んでる人たちとせいぜい軍人や所詮学生傭兵じゃ、できること知れることの範囲が違いすぎる。のはわかってるが、視聴者の立場ではイライラがつのります。こいつら、好き勝手しおってー! どんだけ高邁な目標掲げてるんだかしらんが、一般庶民を大量に巻き込むような連中に正義はねえんだよっ。
 もうもう、終盤ではこいつらをぎったんぎったんにしてやってくださいよう。
 と頼む相手はアルトなのか?
 …うーん、それはちょっと不安だわ。

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いっそ逆転、とかさ

 グレイスが自分たちの策略に利用するためにランカをさらっていき、傷心のエルモ・クリダニク社長。
 そりゃそうだよね。序盤はレオンに邪魔されてさんざん苦労して、やっとこ芽が出て、世間の注目を集め、スターとして飛躍。芸能プロモーターとして悲願がなったそのときに、横合いから手塩にかけた子をかっさらわれたんだから。
 しかも、その理由はけして才能に着目したからではなく、あくまで自分たちの作戦の道具。シェリルがそうであったように。それはクリダニクさんの知らないことではあるけど。
 そこでだ、社長。物は相談だが、あなたを足蹴にしたグレイスに一泡吹かせるためにシェリルと組んでみてはどうだね?
 彼女は、とっつきはまーあんなだが、歌手としての腹の据え方は人一倍。あなたが見いだした才能ではないから人材として思い入れようがないかもしれないけど、ちゃんと向き合ってみれば彼女が不当にあの地位を得ていたのではないとわかるはず。歌を歌うことを生き甲斐にする娘が社会的策略でその場を失っていくなんて、本当の芸能界の人間として惜しいと思わないかね? 彼女に手を貸してあげちゃくれまいかね?
 そして、本当の意味で「歌う」ことを奪われつつあるランカをも救ってあげないかね?

 なんて妄想して、終盤でクリダニクのプロモートでゲリラ的に活動するシェリル、って展開もかっこいいな、と思ったり。 
 ええ、どん底に落ちたってそこで終わるシェリルだなんて思っちゃいませんから。わたくし。

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その後のロボ

 ロボ好きの私でそれが「マクロスF」を続けてみる気になった理由の一つなんだけど、このところなんでだかロボシーンに満足感を感じられず…。やっぱり年寄りはCGのやたらと早いロボ戦にはついていけないの。敵味方の組み合いがよくわかんないとカタルシスが得られません。せっかくの完全変形バルキリーも、がっつり堪能できる長回しシーンがあんまりないし、宇宙の暗めの背景に渋カラーのバルキリーと暗色のバジュラだから、さらに戦闘の状況がつかみにくく…。
 その中で、比較的昔ながらのメカカラーのブレラ機は目立つのよね。動きがわかりやすい。リアルの追求は宇宙でのロボ戦のかっこよさにとって鬼門です。<ビジュアル重視派。
 ガリア4での戦闘は燃えたんだけどなあ。(明るかったから。あと、空気抵抗があったし)
 本編はこの分だと、残り話数では宇宙での戦闘しかやらないと思われるので、もうロボ燃えのチャンスはなさそう。がっかり。

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グッバイ・シスター

 うーん、うまい。
 冒頭のオズマの回想シーン、うまいなー。
 オズマの作ったパインケーキを「おいしくない」となじるちびランカ。ためらいなく文句を言うのは関係が近いと思っているからで。OP前の短い時間で記憶を失ったランカと家族になろうとしたオズマの日々をうまく表現し切ってて。
 それだけに、個人的にはランカとオズマの「血はつながってないけどちゃんと兄妹」という関係を本編でもっとやってほしかった。口うるさい兄貴とお年頃で反発する妹がすっかりなじみきってる二人。でも、この本人達にとって努力の末に手にした変わらないはずの関係がやがて壊れていく。それは、ランカが成長することで兄を卒業していくという一般的な部分と、ブレラというランカの過去とつながる者の出現により崩れていく部分と二つの面がある。その悲哀がだんだん濃くなっていく雰囲気がもっとあってもいいんじゃないかなと。
 ちょーじくうらぶすとーりーでやるには、わき筋過ぎるか。
 にーちゃんはさみしいな。
 しかし、ランカを引き取ったときのオズマが若くてすごい。ちゅーか、引き取ったときランカまだ4、5才かよ。ということは、オズマもまだ20代? そこそこ? もしかしたら10代だったのか?<設定年齢を知りません。そんな年でいくら保護者を失っているとはいえ幼児引き取る許可がよく出たなあ。パインケーキのレシピを教えたのがキャシーだとすると、その年代でつき合ってて相手が義理の妹べったりだったらちょっと考えますわね(笑)。もっとも、若かったのならオズマの仕事熱心さがキャシーにはつらかったのもしれん。若い娘は仕事よりも私! であってほしいものだからのう。

 君のそのぶっきらぼうなくせに面倒見のいいところが娘たちを惑わしておるのだよ!>アルト。
 変装のためだかしらん、コート着て人目を忍んでビルの間を這い上るなど、ギャグとしか思えないことをしてまでランカの会いたいコールにお答えするとは。前回の体調壊して意識ないシェリルをよりにもよってSMSの宿舎に連れ帰って介抱したことといい、女関係無防備すぎです。
 これで他意が無いんだから、こいつ困りもの。
 てゆーか、話数も進んできたことだし、そろそろもう少し気持ちがどっちかにラブシフトしてこないと終盤でばたばたになりそうな気がするんだが。
 15話の病院で「What 'bout my star?」のシーンで、うっすらなりと二人の気持ちに気づいてはいそうなんだが。それともまだまだ「お前ら、ふざけんな!」なのか? ほんとにもー、こいつが役者としての才能に恵まれてるってのが不思議でなりませんよ。
 もっとも、現実的には17才男子なんてものはこの程度の精神年齢かもですけど。大局とか見渡しようもないアルトだから、ランカの歌がバジュラに利くという前回の実験の結果を信じてしまうし、それを元にランカを励ましてしまうのも仕方のないことではあるが、それはどう考えてもグレイスたちに利することなんだよな。この辺の年と立場による社会的視野の狭さはリアルではあるけど、視聴者サイドから見ると「ちょっと待てー」だったり。
 ああ、あいくんはアルトのことがきらいか(笑)。元の飼い主ゆずりじゃな。

 シェリルの扱いを不審に思い出したミハエル。うーん、ちと動きが遅いです。ケガの療養してたりと、彼なりにいっぱいいっぱいだったんでしょうけど。
 しかし、クランとは長い付き合いなのだし、どういうリアクションをすればご機嫌損ねずにすむか、わかっててもいいんじゃないのか? 毎夜のように女を落とせると豪語するわりに、クランには脇が甘い。その、クランだからこその脇の甘さが、結局はクランに対する甘えでもあるのだろうけど。
 無事医療系の知り合いを紹介してもらえるのか心配です。
 一方、何かとレオンに呼び出され、本人の知らぬうちにやっかいごとを抱えさせられてるっぽいルカ。
 あの、シェリルのイヤリングにも使われている石はバジュラの体内から取れるのかよ! ということは、指輪として持っていたMr.ビルラーもバジュラについてはある程度の情報を得ているのだろうな。知らぬは実際に戦っているSMSのみなさんや民間人ばかりなり。オトナって汚いわっ。
 でも、なんのためにシェリルにあのイヤリングを持たせていたんだろう。彼女が作られた存在であるとしたら記憶も偽物のはずで、となるとイヤリングが母親の形見と言うのもそう刷り込まれた偽記憶になるけど。
 本人自覚無いままレオンの片棒担がされてるルカはなにかと危ないにおいがしてきてますよ…。

 前回、ランカの歌が戦闘で効果を発揮することを見せつけた上で、バジュラが受けた攻撃に対し耐性を得ることを教えるとは、なんちゅーかいやらしい作戦。これで人心がますますランカの歌に頼る方へ誘導してるわけで。やっぱ内部に敵勢力を抱えた組織はもろい。フロンティアはサンドバック状態です。
 この状況をどうやって挽回するのか。キーマンはやはりMr.ビルラー? でも、彼の真意はわからんし。キャシーとオズマの踏ん張りに賭けるしか無いのか? …ちょっと心もとないなあ。

 で。タイトルからして死亡フラグ? と恐れていたオズマの生死ですが、なんかあっさり助かっちゃいました。妹が独り立ちしていくのをさみしくも誇らしく思いながら意識が遠のく…、というあまりに定番な展開でそのままオチるとは思いませんでしたが。ちゅーか、あの出血、誰か気づいてやれよ!
 どさくさに「妹も惚れた女も守れなくて」とかなんとか言ってましたが、まさか惚れた女はボビーじゃないよね? 今のキャシーは最早レオンのことなどどーでもいーモードだし、二人の間には何の障害も無さげですが、二人で陰謀の解明に乗り出していきますとまた別の死亡フラグが立ちそうな。
 …オズマ、今でもパインケーキは焼くのね。

 ランカ・アタックと続けて見たので、エピソードが若干ごっちゃになってますよ。とほほ。

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