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「マクロスプラス」、見終わりました

 むーん。
 「マクロス」と言えば三角関係。といつの間にか世間的認識は統一されたようだけど、正直「ゼロ」「プラス」と見終えて「それは違うんじゃね?」という気がしています。なんちゅーか、どの作品にもそれなりに三角関係があるけど、そっち方面の描写とか掘り下げとかはそんなに深くないんじゃないかと。ぶっちゃけ、「えええー? これでいいんですか?」レベルで終わってませんか?
 特に「プラス」はメインキャラがみな20代だし、遠慮なくがっつり三角関係やっても耐えられそうな布陣なのに、端から「ああ、イサムとミュンが内心両思いだけど、ガルドに対する友情もあって煮え切らないまま今日に至る、なんだな」という構造がわかってしまい、事実上は三角ではないし。(要は、ガルドがどう身を引くかという話)OVA四巻で終わる話に本格的にどろどろの三角関係を持ち込んだら、テスト機の開発話とかAI開発とシャロン・アップル話とかはみ出てしまうでしょうけども。
 さらにこの三人を三角関係にさせてる過去のいきさつもなんだかなあ…。てゆーか、このいきさつなら二巻のガルドとミュンのくだりはありえねーだろー、と女性的には思うのですが、脚本書いた信本敬子さんいかがでしょうか。いくら幼き日から「俺たちはいつだって必ずミュンを守る」と本気で大事にしてくれる男友達とはいえ、あんなことがあったら理由はどうあれ、精神的に距離を置くようになるんじゃないでしょうか。まさか二巻の段階では、過去の詳細決めてなかったとかじゃないよな。はっ、もしかして信本さんが過去の件についてのノヴェライズを手がけたのは、自分でも「あれはないよなー」と感じてらっしゃったとか? 本は現在入手困難のようなので、確認しようがないけど。
 まあ、本命のイサムにしても、きっとあれは女よりも空が好きタイプなので、気持ちが通じたところで常に置いてけぼりにされるでしょう。それはミュンもうっすらわかってて、だから結局まとまらないまま三人は七年を過ごしました、と。イサム>空>ミュン>ガルドという関係?
 四巻でのガルドの扱いも急転直下でキャラ的に不憫。ああいう記憶の封印ってどうなのよ、とか。結末にしても他に何とかしようがなかったのかと。せめてもう少し、VF21とゴーストX-9の戦闘シーンを増やしてあげるとか。<そんなんか! あれじゃ、イサムとミュンもすっきりしないんじゃないでしょうか。

 いっそ、砂漠のテスト飛行場での、有人型飛行機にこだわるクラシックタイプの男たちの物語にまとめちゃった方がよかったんじゃないかなあ。現場感覚のないハッカーな開発責任者という異質な若者も入ってて、バランスもちょうどよかったし。大佐とイサムとガルドでパイロット話を充実させてくれた方が私としてはおもしろかった気がするけど、そうすると、シャロン・アップルの件を本編に絡めにくくなるかしら。
 あと、シャロンのA.I.開発担当していたマージって人が何を目的としていたかがよくわからんです。ただ単に自分の作ったA.I.萌えー? 最後自殺? いうか、シャロン様と同化したい? いわゆる自己陶酔で迷惑な人系でしょうか。
 純粋にA.I..vs生身のパイロットの確執話にしてもよかった気がするなあ…。<しつこい。
 ここでシャロン・アップル事件が起きてなかったら、この世界の軍の装備は一気に無人化の一途をたどり、「F」のころに有人のVF25が活躍するなんてことはなかったかもしれんのですね。ガルドの機体が使ってたシステムが、後々ブレラのVF27の遠隔操縦システムに発展してたりするのだろうか。

 例によって、戦争とは! とか、人類の宇宙進出とは! とか、異星生命体との共存とは! とか、A.I.と人の関わりとは! とか、そういうのを考察する話ではないので、人間関係に関しては軽めにスルーして、華麗な戦闘シーンを堪能するという鑑賞法が無難なのかもしれません。でも、そうすると四巻のシャロンが覚醒してマクロスシティを乗っ取って、一方イサムたちがゴーストX-9と「パイロットとして」決着つけにくる、というあたりがちょい尺が足りない感があって、食い足りない。パイロットの意地という部分と三角関係の決着という部分がうまくなじんでないせいでしょうか。
 たぶん、私的にはミュンの救出うんぬんよりも有人機パイロットの意地の部分を強く押し出してほしかったんだろうなー。人が乗って、挑戦あって、マシンと一体化してこその戦闘機ってもんですよ、みたいな。それがいつの間にか、シャロン=A.I.とミュン=生身の歌の対決でオチがついてしまって、あれー? な感じがしてるのだと思います。マクロスですから決着は歌で、となるのは自然な展開なんだけど、「歌を歌う」という点でのミュンのキャラが今ひとつ立ってないので、どっちかというとパイロットの力量の差が勝負をわけたって話になってほしかったなー、と。
 MOVIEはオチの部分が膨らませてあるらしいので、どう話のバランスを取り直してあるか、楽しみにしたいとこです。

 なんとはない画面のガイナ感は、絵コンテに樋口さんが入ってるせいもあるかもしれん。
 あと、四巻の作画に逢坂さんの名を見つけて涙。

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コメント

んー確かにイサムとガルドとミュンの話は煮え切らないですね。

ムリヤリ感動の友情話に結び付けてる感がハンパないですw

投稿: ユウタロー | 2012年8月21日 (火) 04時29分

今更だが、にわかがテキトー抜かすな
プラスのノベライズは内容補完程度で、尺の関係で描写・強調出来なかった部分が足されてるのみだよ
ガルドの過去云々は、ゼントラーディ特有の暴力衝動薬で抑えてるシーンあったろうに

投稿: . | 2012年10月28日 (日) 21時34分

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